2026年3月、バドミントン界で最も古い歴史と権威を誇る「全英オープン(All England Open 2026)」が英国バーミンガムで開催されます。インドネシアからは精鋭11名が出場を予定。数名の若手選手にとっては憧れの舞台へのデビュー戦となり、伝統の「赤白(メラ・プティ)」の誇りをかけた戦いが幕を開けます。
「バドミントンの聖地」オールイングランドの重み
1899年に創設されたこの大会は、世界選手権やオリンピックに匹敵する価値を持つとされています。
- インドネシアの伝統: かつてルディ・ハルトノが前人未到の8勝を挙げ、近年も男子ダブルス等で圧倒的な強さを見せてきた「相性の良い」大会です。
- デビュー戦の緊張感: 初出場となる若手にとっては、バーミンガムの独特な雰囲気と高速シャトルへの対応が試される、真の登竜門となります。
2026年アジア大会(名古屋)への重要な前哨戦
今大会の結果は、2026年後半に日本で開催されるアジア競技大会(アジアゲーム)の代表選考やシード権に直結します。
- PBSIの戦略: インドネシアバドミントン協会(PBSI)は、ベテランによる安定したポイント獲得と、若手の実戦経験という二段構えの布陣で挑みます。
- 注目ポイント: * 男子シングルスの覇権奪還
- 世代交代が進む女子ダブルスの躍進
- 混合ダブルスにおける新ペアの化学反応
国民の期待と熱狂
インドネシアにおいて、バドミントンの勝利は単なるスポーツの結果を超え、国家の自尊心を高める特別な意味を持ちます。
- SNSでの盛り上がり: 大会期間中、X(旧Twitter)やInstagramのトレンドはバドミントン一色となります。
- 経済効果: 選手の活躍に合わせ、関連スポーツ用品の売り上げやパブリックビューイングの熱気も最高潮に達します。
✍ 筆者あとがき:バーミンガムへ響く、2億7千万人のスマッシュ
ジャカルタの裏路地を歩けば、木製のラケットを手に裸足でシャトルを追う子供たちの姿が今も健在です。彼らにとって、この全英オープンは「いつか自分も」と夢見る終着駅。
今回、その「聖地」のコートに初めて足を踏み入れる11人の若手選手たち。冬の英国の冷たい空気と、100年を超える大会の重圧に、最初は足がすくむかもしれません。しかし、彼らの背中には、ジャカルタの屋台でテレビを囲む熱狂的なファンたちの祈りが宿っています。若き新星アルウィ・ファルハンたちが、バーミンガムの静寂を切り裂くようなスマッシュを決める瞬間――その一撃は、インドネシアのバドミントンが新たな時代へ突入したことを告げる号砲になるはずです。


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