📌 なにが起きたの?
海の楽園として知られるラジャアンパットで、EV用バッテリーに必要なニッケルの採掘が進められていたのをご存じですか?でも最近、環境破壊のリスクが問題視され、インドネシア政府が複数の鉱山許可を一気に取り消す決定をしました。
観光地としても有名なこの地域で起きていることを、わかりやすく整理してみました。
🌊 世界的にも貴重な「海のアマゾン」でなにが起きていた?
ラジャアンパット(西パプア州)は、サンゴ礁や海洋生物の宝庫。そんな自然のど真ん中で、ニッケルを採るための森林伐採や海の汚濁が進行中でした。
政府が出していた採掘許可のうち、なんと5件以上がユネスコ地質圏の範囲にかかっていたことが判明。一部企業はすでに広大な森林を伐採していたとの報告もあり、環境団体やSNSでは抗議の声が急増しました。
🔍 その結果、政府はどう動いた?

SNSで「#SaveRajaAmpat」が拡散され、Greenpeaceなどの団体が強く反対。インドネシア政府も重い腰を上げ、6月10日、ユネスコ保護エリア内にある4つの企業に対する採掘許可を正式に撤回。
- 対象:PT Anugerah Surya Pratama、KSM、Mulia Raymond Perkasa、Nurham
- 理由:環境保全との不一致・住民の同意不足・法的手続きの欠如など
ただし、PT Gag Nikel(国営アンタムの関連会社)は地質圏外との理由で稼働継続。ただし、政府の厳重監視下で一時停止中です。
🤔 今後どうなるの?
インドネシアは世界トップクラスのニッケル埋蔵国。EV需要が高まる中、「採掘 × 環境保護」のバランスをどう取るかがカギになっています。
今回の動きは「開発か?保護か?」を巡る試金石。今後も、
- 環境法の厳格化
- 許認可の透明化
- 地元住民の意見反映
といった改革が求められそうです。
🔗 出典・参考リンク
✍ 編集部あとがき
インドネシアの「豊かさ」は、資源だけでなく自然にもある。そんな当たり前のことを改めて考えさせてくれるニュースでした。EV社会の裏で起きている“静かな戦い”にも、これから注目していきたいですね。
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